脱
フロンの環境対策を背景にして、水切れのよい遠心分離機能を組み込んだ温水方式の洗浄機に需要が高まっている。 受賞製品はベアリング用の温水式遠心分離洗浄装置のドラムであるが、形状は高さ450mm、直径240mm。
イナーシャーを大きくすると振動が出ないためにドラム全体の質量は20kg。毎分1200回転し、回転時の負荷は350G。 篭ホルダー、蓋、部品篭によって構成されている。部品篭は部品形状によって一品一様だ。このドラムを回転台に載せ、
3分回転させて洗浄完了となる。
設計・製作の留意点は、高速回転するだけに重量、形状とも左右のバランスをとること。
そして負荷がかかるために変形しないよう強度を持たせること。なかでも強度保持がポイントとなり、
そのために曲げ構造を主体とした工法をとっている。溶接構造にすると溶接技術が形状精度と強度に直接影響するうえに
工数もかかるため。複雑な曲げは避け、単純曲げを連続して組み合わせる手法をとっていることに注目したい。
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(写真5)洗浄篭の部品ホルダー。ホルダーの間に洗浄部品を配置する |