技を究める
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優秀板金製品技能フェアホームページ
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第18回優秀板金製品技能フェア優秀製品
微細加工部品の部・金賞
『プラグスライダー』
株式会社佐藤製作所
「お客さまの期待に応えたい。そういう気持ちでいつも取り組んでいます」と製作した山之内敬太郎係長。
技術+機械が受賞製品生む
何か新しい展開をしなければ…。そう考えていたときに出会ったのがMERC(マイクロ加工対応パンチングマシン)です。MERCでの加工製品を初めて見たとき、この大きさでこれだけ高精度のものができるのかと衝撃を受けました。そして4年前に立ち上げたのがP-cube事業部です。まったくのゼロスタートで、最初の1年は苦労しました。少し慣れ始めた2年目に製作し、出品したのが受賞製品です。
ばね用ステンレスという高難易度の素材に対し、複雑な微細曲げを施しながら、またとても細いスリットも入れています。さらに側面の0.7mm幅に0.4mm幅の切り起こしも配置しました。肉眼ではわからないほど微細で、しかも精巧なつくりが評価されたのだと思います。
この加工で苦労した点はやはり金型です。試作加工という性格上、特殊な金型で対応するケースが多く、その都度金型の設計には頭を悩ませます。しかし、常に新しいものを考えることで技術力がつき、これとMERCという高精度の機械が合わさって、皆さまに認められる製品ができあがりました。
金賞を受賞し、当事業部の認知度が高まり、リピートにもつながっています。また他のお客さまからは「こんな製品ができるのか」と驚かれ、新しい注文をいただくなど、対外的な効果はとても大きかったです。板金フェアはプロの確かな目で評価してもらえるので、心強く、また励みにもなります。
第19回の出品製品「コネクター」も銀賞を受賞。
2階の展示室には7月11〜13日の「テクノトランスファー2007inかわさき」のブースが設置され、出展準備が進められていた。
試作の原点を追及したい
当事業部は立ち上げ時に社員も募集し、わざわざモノづくり未経験者を採用しました。本社の筐体製作とはまったく異なる分野なので、白紙の人材の方がよいだろうという判断からです。本当に苦労しましたが、全員がモノづくりが好きで、設計から製作の最後まで任せてきたことで、自覚が芽生え、少しずつ技能・技術も身についてきました。そして今後さらに、どうすればつくれるか?≠ニいう試作の原点を追及していってほしいと思います。
微細加工の試作はまだまだお客さまの認知度が低いので、これからもフェアや展示会などに出品し、積極的にPRしていくつもりです。
製品の
ポイント
微細で複雑な曲げ加工
全長約10mmにスリット幅0.15mmを入れ、先端部はつぶし加工
独自の金型設計力
微細加工を可能にする特殊金型はすべて自社設計
製
品
メ
モ
寸 法
:
W10.4×H1.35×D2.175mm
要求精度
:
±0.02mm
加工時間
:
2分/個
生産形態
:
試作品
材 質
:
SUS304 CSP 1/2H
板 厚
:
0.15mm
部品点数
:
1点
■
会社概要
本 社
神奈川県横浜市戸塚区戸塚町167
P-cube事業部
神奈川県横浜市戸塚区東俣野町1775
TEL045-858-5751
創 業
1951(昭和26)年
代表者
佐藤 信司
社員数
42名
事業内容
各種筐体製作・精密板金加工、超高精度電子部品などの開発品試作加工
URL
http://www.sato-seisakusho.co.jp
荒木豊昭事業部長(左から2人目)とP-cube事業部のメンバー